ストレッチ基礎

ストレッチの使い分け|運動前後で何を行うか

ストレッチは運動の前後で目的が異なります。場面に応じた種類の選び方を整理します。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

運動前後で目的が変わる

運動前は身体を運動に適した状態へ整える準備が目的です。運動後は身体を落ち着かせ、回復への移行を助けることが目的になります。目的が異なるため、用いるストレッチの種類も変わります。

ウォームアップでの使い方

ウォームアップでは、身体を温めながら動きを準備できる動的ストレッチが中心となります。軽い有酸素運動で体温を上げてから、これから行う運動に近い動きで可動域を引き出します。

瞬発的な動作の直前に長時間の静的ストレッチを単独で行うと、一時的にパフォーマンスが低下する可能性があるため、運動前は配慮が必要です。

  • 軽い有酸素運動で体温を上げる
  • 動的ストレッチで動きを準備する
  • 種目に近い動作を取り入れる

クールダウンでの使い方

運動後は、心地よい静的ストレッチで身体を落ち着かせ、リラックスを促します。運動直後の柔軟性が高まった状態は、可動域改善を目的とした静的ストレッチに取り組みやすいタイミングでもあります。

ストレッチが運動後の筋肉痛を確実に防ぐという科学的根拠は限定的とされていますが、リラックスや習慣づくりの観点から取り入れる意義はあります。

RAMPの考え方

ウォームアップを体系化する枠組みとしてRAMP(Raise:体温・心拍を上げる、Activate:必要な筋を活性化、Mobilise:可動域を引き出す、Potentiate:強度を高める)が知られています。動的ストレッチはこのうち可動域を引き出す段階で活用されます。

目的別の組み立て例

  • 瞬発系の運動前:軽い有酸素+動的ストレッチ中心
  • 持久系の運動前:体温を上げる+軽い動的ストレッチ
  • 運動後:静的ストレッチで落ち着ける
  • 可動域改善目的:運動後や入浴後など温まった状態で静的ストレッチ

指導でのポイント

クライアントの目的とその日の運動内容に合わせて、どのタイミングでどの種類を行うかを設計します。前後を一律にせず、場面ごとに最適な方法を選ぶ視点が大切です。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

運動前は静的と動的どちらがよいですか

運動前は動的ストレッチが中心です。瞬発系運動の直前に長時間の静的ストレッチを単独で行うと一時的にパフォーマンスが下がる可能性があります。

ストレッチで筋肉痛は防げますか

運動後のストレッチが筋肉痛を確実に防ぐという根拠は限定的とされています。ただしリラックスや習慣づくりの意義はあります。

可動域を広げたいときはいつ行いますか

運動後や入浴後など身体が温まった状態は、静的ストレッチで可動域改善に取り組みやすいタイミングです。

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