スポーツ外傷・障害
急性スポーツ外傷の応急対応を理解する
受傷直後の適切な対応は、その後の経過を左右します。応急対応の基本と判断の要点を押さえておくことが現場で求められます。
応急対応の目的
急性外傷の応急対応は、出血や腫れの増悪を抑え、痛みを和らげ、状態の悪化を防ぐことを目的とします。受傷直後の数分から数時間の対応が、その後の経過に影響します。
基本となる考え方として、安静、冷却、圧迫、挙上が広く知られています。
安静と冷却
安静は損傷部位への負荷を減らし、組織の損傷拡大を防ぎます。痛みのある動作や荷重は控えます。
冷却は痛みや腫れの増悪を抑える目的で行われます。皮膚を傷めないよう布などを介し、適切な時間で行い、感覚が鈍くなりすぎないよう確認します。
圧迫と挙上
圧迫は腫れの広がりを抑えるために行いますが、強すぎると血行を妨げるため、しびれや色の変化に注意します。
挙上は患部を心臓より高い位置に保ち、腫れを軽減する助けになります。
- 圧迫は適度な強さで行う
- しびれや変色があれば緩める
- 挙上は心臓より高い位置を意識する
避けるべき行為
受傷直後の患部を強くもんだり、温めたり、無理に動かしたりすることは、腫れや出血を助長する恐れがあります。痛みを我慢して運動を続けることも避けます。
飲酒や入浴で患部を温めることも、急性期には控えるのが一般的です。
医療機関へつなぐ判断
明らかな変形、強い腫れ、荷重ができない、感覚や動きの異常がある場合は、骨折や重度の損傷を疑い、速やかに医療機関へつなげます。
頭部や頸部、意識に関わる事象は、応急対応だけで様子をみず、優先的に医療対応を考えます。
現場での体制づくり
あらかじめ応急対応の手順や連絡先、搬送の方法を整理しておくことが、いざというときの落ち着いた対応につながります。指導者間で共有しておくことが望まれます。
医療免責
本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。
よくある質問
冷却は何分くらい行えばよいですか
皮膚や感覚の状態を確認しながら行い、長時間の連続冷却は避けます。凍傷を防ぐため布などを介し、感覚が極端に鈍くなる前に外すことが目安です。
温めてはいけないのはなぜですか
急性期に温めると血行が促進され、腫れや出血を助長する恐れがあるためです。急性期は冷却が基本とされています。
応急対応をすれば受診は不要ですか
応急対応は悪化を防ぐためのものです。変形や強い痛み、荷重困難などがあれば、応急対応に加えて医療機関の受診が必要です。
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