神経科学概論

中枢神経系と末梢神経系の区分

神経系全体を中枢と末梢に整理して捉えることで、感覚から運動までの情報の流れが見通しやすくなります。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

神経系の大きな区分

神経系は、脳と脊髄からなる中枢神経系と、そこから全身へ伸びる末梢神経系に大別されます。中枢が情報の処理と統合を担い、末梢が情報の入出力を担うという役割分担で理解すると整理しやすくなります。

中枢神経系の役割

中枢神経系は感覚情報を統合し、運動の指令を生成し、記憶や判断といった高次の処理を行います。脊髄は脳と末梢をつなぐ通路であると同時に、反射の中枢としても働きます。

末梢神経系の役割

末梢神経系は、感覚を中枢へ届ける求心性の経路と、指令を末梢へ届ける遠心性の経路をもちます。

  • 求心性経路は皮膚・筋・関節などの感覚を中枢へ伝えます。
  • 遠心性経路は中枢からの指令を筋や臓器へ伝えます。
  • 体性神経は主に骨格筋の随意運動に関わります。
  • 自律神経は内臓や血管など不随意の調節に関わります。

体性神経と自律神経

末梢神経系はさらに、意識的に動かす骨格筋を制御する体性神経と、心拍や消化など意識せず調節される自律神経に分けられます。自律神経は交感神経と副交感神経からなり、運動時の心拍上昇や安静時の回復に関わります。

運動指導での活かし方

この区分を理解しておくと、運動中の生理反応や回復、姿勢制御などを神経系の働きとして説明できます。たとえば運動後にリラックスへ向かう過程を自律神経のバランスの変化として捉えられます。

神経症状が疑われる場合の運動の可否は専門的判断を要するため、医療職と連携する姿勢を基本とします。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

脊髄は中枢ですか末梢ですか

脊髄は脳とともに中枢神経系に含まれます。

自律神経は運動で整いますか

適度な運動が自律神経の調節に関わると考えられますが、断定的な効果の保証は避け、一般的傾向として伝えるのが安全です。

求心性と遠心性の違いは何ですか

求心性は末梢から中枢へ向かう入力、遠心性は中枢から末梢へ向かう出力を指します。

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