ガス交換

ガス交換の仕組み:肺胞でのガスの移動

呼吸の目的は、酸素を取り込み二酸化炭素を排出することにあります。その中心である肺胞でのガス交換の仕組みを理解すると、呼吸生理の全体像が見えてきます。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

ガス交換が起こる場所

ガス交換は肺胞とそれを取り巻く毛細血管の間で行われます。肺胞の壁と毛細血管の壁はともに非常に薄く、ガスが通りやすくなっています。

肺胞は膨大な数が集まっており、ガス交換のための広い表面積を確保しています。

拡散による移動

ガスは濃度の高い側から低い側へと移動する拡散によって交換されます。酸素や二酸化炭素は、それぞれの分圧の差に従って膜を越えて移動します。

肺胞の空気は酸素が多く二酸化炭素が少ない一方、肺胞へ届く血液はその逆です。この差が交換の原動力になります。

酸素の取り込み

酸素は肺胞から毛細血管の血液へ移動し、その多くは赤血球のヘモグロビンと結びついて全身へ運ばれます。

一部は血漿に溶け込んで運ばれますが、運搬の主役はヘモグロビンと考えられています。

二酸化炭素の排出

全身の組織で生じた二酸化炭素は血液で肺へ運ばれ、肺胞側へ拡散して呼気として排出されます。

二酸化炭素は血液中で複数の形で運ばれており、その調整は体内の酸塩基バランスにも関わります。

ガス交換に影響する要因

膜の厚さ、ガス交換に使える面積、血流と換気のバランスなどがガス交換の効率に関わると考えられています。

これらのいずれかが障害されると、酸素の取り込みや二酸化炭素の排出が低下することがあります。

  • 膜の厚さ(厚くなると拡散しにくい)
  • ガス交換に使える表面積
  • 換気と血流のバランス

運動時のガス交換

運動では酸素の需要と二酸化炭素の産生がともに増えます。換気量や血流が増えることで、ガス交換の量も高まります。

持久的なトレーニングがこうした適応に関わるとされますが、過度な負荷で息切れが強い場合は無理をしないことが基本です。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

ガス交換はどこで起こりますか。

肺胞とそれを取り巻く毛細血管の間で起こります。両者の壁が薄いためガスが通りやすくなっています。

ガスはどのように移動しますか。

分圧の差に従って高い側から低い側へ拡散します。酸素は血液へ、二酸化炭素は肺胞側へ移動します。

酸素はどのように運ばれますか。

多くは赤血球のヘモグロビンと結合して全身へ運ばれ、一部が血漿に溶けて運ばれます。

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