呼吸評価

呼吸パターンの評価:観察の着眼点

呼吸の仕方には個人差があり、姿勢や緊張状態を反映することがあります。安静時の呼吸を観察する視点を持つと、指導の手がかりが増えます。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

なぜ呼吸を観察するのか

呼吸パターンは、体幹の使い方や緊張、姿勢の影響を受けることがあります。観察することで、指導の方向を考える材料が得られます。

ただし観察は診断ではなく、あくまで運動指導の範囲で行うものという前提が大切です。

呼吸数の確認

安静時の呼吸数はおおよその範囲が知られており、明らかに速い・遅いといった偏りは観察の手がかりになります。

緊張すると呼吸が速くなることもあるため、落ち着いた状態で確認すると実態に近づきます。

胸部と腹部の動き

横隔膜を使った呼吸では、吸気で腹部がふくらむ動きが見られやすくなります。胸ばかりが大きく動く呼吸は、パターンの偏りを示すことがあります。

仰向けで腹部と胸部に手を当てると、どちらが先に動くかを観察しやすくなります。

  • 吸気で腹部がふくらむか
  • 胸だけが大きく動いていないか
  • 腹部と胸部の動く順序

補助筋の使用

安静時に首や肩の補助筋が大きく動いている場合、努力的な呼吸パターンを示唆することがあります。

肩がすくむような呼吸が続いていないかを観察します。

鼻呼吸と口呼吸

安静時に口呼吸が習慣化しているかどうかも観察点の一つです。状況に応じて鼻呼吸を意識する練習が役立つ場合があります。

ただし鼻づまりなどの背景があることもあり、画一的に良し悪しを決めつけないことが大切です。

評価から指導へ

偏りが見られた場合は、横隔膜を使う呼吸の練習や姿勢の見直しなどを検討します。変化は徐々に促すことが基本です。

持続する呼吸困難や強い息切れ、その他の気になる症状がある場合は、運動指導の範囲を超えるため医療機関の受診を勧めます。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

呼吸パターンの評価で何を見ますか。

呼吸数、胸部と腹部の動き、補助筋の使用、鼻呼吸か口呼吸かなどを観察します。

胸ばかりで呼吸するのは問題ですか。

腹部の動きが乏しく胸だけが大きく動く呼吸は、パターンの偏りを示すことがあります。状況に応じて練習を検討します。

呼吸の観察は診断になりますか。

いいえ。観察は運動指導の範囲で行うもので診断ではありません。気になる症状があれば医療機関の受診を勧めます。

cortis Trainer Academy

学びを、現場で使える知識に。

基礎から評価・運動療法・医療連携まで。身体を診る専門職のための継続学習アカデミー。基礎は登録不要・無料。

無料の学習コースを見る →

関連記事・関連する学問