痛みの分類
痛みの種類を分けて理解する
ひとくちに痛みといっても、その背景となる仕組みは一つではありません。大きく3つの種類に分けて理解すると、目の前の痛みにどう向き合うかの見通しが立てやすくなります。
侵害受容性疼痛
組織の損傷や炎症が刺激となり、痛みを感じる神経の末端が反応して生じる痛みです。打撲や捻挫、関節炎などが典型で、損傷部位とほぼ一致した場所に痛みを感じることが多いとされます。
神経障害性疼痛
痛みを伝える神経そのものが傷ついたり圧迫されたりすることで生じる痛みです。しびれ、電気が走るような痛み、焼けるような感覚として表現されることがあります。坐骨神経痛や帯状疱疹後の痛みなどが例として挙げられます。
- しびれや電撃のような痛みが特徴的
- 神経の支配領域に沿って症状が出やすい
- 触れただけで痛むなど感覚の異常を伴うことがある
痛覚変調性疼痛
明らかな組織損傷や神経損傷がはっきりしないにもかかわらず、痛みの処理機構の変化によって生じると考えられる痛みです。慢性的な痛みの一部で、この仕組みが関わっていると考えられています。
この分類は近年整理されたもので、痛みを過敏に感じやすい状態が背景にあると説明されることがあります。
分類は重なり合うこともある
実際の臨床では、これらの種類が混ざり合っていることも少なくありません。たとえば慢性腰痛では、組織由来の要素と感覚過敏の要素が併存することがあります。一つに決めつけず、複数の視点で捉えることが大切です。
運動支援への活かし方
分類はあくまで考え方の枠組みであり、診断は医療職の役割です。運動支援者は、痛みの表現や経過から大まかな性質をつかみ、無理のない範囲で活動を促し、必要に応じて医療連携につなげる視点を持つとよいでしょう。
医療免責
本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。
よくある質問
しびれる痛みはどの分類ですか
しびれや電気が走るような痛みは神経障害性疼痛で多くみられる特徴です。ただし自己判断せず、医療機関での評価につなげることが大切です。
原因がはっきりしない痛みもありますか
明らかな損傷が見当たらなくても、痛みの処理機構の変化により痛みが続くことがあります。痛覚変調性疼痛という枠組みで理解されることがあります。
分類を運動指導で使えますか
分類は方向性を考える助けになりますが、診断ではありません。性質を踏まえつつ、安全な範囲で活動を促し、医療職と連携することが基本です。
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