バランス評価

バーグバランススケール(BBS)の理解と活用

バーグバランススケールは、複数の課題でバランス能力を多面的に評価する代表的な尺度です。臨床・リハビリの現場で広く用いられています。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

BBSとは

バーグバランススケール(Berg Balance Scale)は、14項目の課題で構成されるバランス評価尺度です。座位や立位、姿勢変換、リーチなど日常生活に関連した動作を含み、総合的にバランスを評価します。

高齢者や脳卒中後など、リハビリテーション領域で広く使われてきた実績があります。標準化された手順により、評価者間で結果を共有しやすい点が利点です。

14項目の構成

BBSは易しい課題から難しい課題まで段階的に並んでいます。座位・立位の保持から、片脚立位やリーチといった難度の高い課題まで幅広く含みます。

  • 座位や立位の保持に関する課題
  • 座位から立位、立位から座位への姿勢変換
  • 移乗や閉眼立位、足を閉じた立位
  • 前方リーチ、床の物を拾う、振り返り
  • 360度方向転換、ステップ、タンデム立位、片脚立位

採点方法

各項目は0から4点の5段階で採点し、合計点で評価します。完全に自立して安定して行えれば高得点、できない・介助が必要な場合は低得点となります。

採点は決められた基準に沿って行うため、評価者は事前に各項目の基準を理解しておく必要があります。合計点が高いほどバランス能力が良好と解釈されます。

対象と使いどころ

BBSは主に高齢者やバランス低下のある対象者、脳卒中後などのリハビリ場面で用いられます。日常生活に近い課題を含むため、生活機能と関連づけて解釈しやすいのが特徴です。

一方で、能力の高い対象者では多くの項目が満点になり差がつきにくいことがあります。アスリートなど高機能な対象には、より難易度の高い別の評価を併用するのが現実的です。

実施時の注意点

全項目を行うとある程度の時間がかかるため、対象者の疲労に配慮します。難度の高い課題では転倒リスクがあるため、検査者の見守りとガードを徹底します。

標準的な手順や指示の出し方を守ることが、結果の信頼性につながります。再評価では同じ手順で実施し、得点の変化を経過の指標として活用します。

結果の活用

合計点や項目ごとの得点から、どの動作に課題があるかが具体的に見えます。低得点だった項目は、そのままトレーニングや介入の焦点にできます。

BBSは経過の追跡にも適しており、定期的な再評価で改善や悪化を客観的に把握できます。医師や他職種との情報共有の共通言語としても有用です。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

BBSはどんな人に使えますか

主に高齢者やバランス低下のある方、脳卒中後などのリハビリ対象に適しています。能力の高い対象では差がつきにくいため、目的に応じて他の評価と使い分けます。

BBSの実施にどのくらい時間がかかりますか

対象者の状態によりますが、14項目すべてを行うとある程度の時間を要します。疲労に配慮しながら進め、必要に応じて休憩を入れることが望まれます。

合計点が満点に近い場合はどう考えますか

BBSでは課題が易しく天井効果が生じている可能性があります。より難度の高い動的課題や別の評価を併用し、隠れた弱点を確認するとよいでしょう。

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