食行動心理学

抑制的摂食と脱抑制(ダイエットの反動)

厳しく制限したはずなのに、ある瞬間に箍が外れて食べ過ぎてしまう。こうした抑制と反動の仕組みを知ることは、無理のない減量支援に欠かせません。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

抑制的摂食とは

抑制的摂食とは、体重や体型を気にして、意識的に食べる量を制限しようとする傾向を指します。ダイエットに取り組む多くの人に見られる態度です。

適度な制限自体は問題ではありませんが、過度に厳しい制限は反動を招きやすく、かえって食べ過ぎにつながることがあります。

脱抑制という反動

厳しく我慢を続けていると、何かのきっかけで抑えが効かなくなり、一気に食べ過ぎてしまうことがあります。これを脱抑制と呼びます。

一度ルールを破ると「どうせ崩れたから」と開き直り、さらに食べてしまう心理が働くことも知られています。

なぜ我慢が反動を生むのか

食べたいものを強く禁止すると、かえってそれが頭から離れにくくなることがあります。禁止が欲求を強める面があり、我慢の反動として過食が起こりやすくなります。

  • 強い禁止が欲求を高めることがある
  • ストレスや空腹で抑えが効きにくくなる
  • 一度の逸脱で投げやりになりやすい

完璧主義の落とし穴

ゼロか百かの考え方は、一度の逸脱で全部だめだと感じさせ、挫折につながりやすくなります。少し逸脱しても立て直せばよい、という柔軟な捉え方が継続を支えます。

無理のない目標設定

極端な制限より、続けられる範囲の緩やかな目標のほうが結果的にうまくいきやすいです。好きな食べ物を完全に断つのではなく、量や頻度を調整する方向が現実的です。

支援者は、逸脱を責めるのではなく、立て直しを一緒に考える姿勢を持つことが大切です。

注意したいサイン

極端な制限と過食を繰り返す、体重や体型へのとらわれが強い、食事を強くコントロールしようとして苦しんでいるなどの様子が見られる場合は、摂食障害の可能性も考え、医療や心理の専門職への相談を検討します。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

厳しく我慢すれば痩せられますか。

過度な制限は脱抑制という反動を招き、かえって食べ過ぎにつながりやすいです。続けられる緩やかな目標のほうが結果的にうまくいきやすいと考えられています。

好きな食べ物は完全に断つべきですか。

強い禁止は欲求を高め反動を生みやすいため、完全に断つより量や頻度を調整する方が現実的です。楽しみを残すことが継続につながります。

一度食べ過ぎてしまうと全部台無しですか。

ゼロか百かで考えると挫折しやすくなります。少し逸脱しても立て直せばよいという柔軟な捉え方が、長く続けるうえで役立ちます。

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