エネルギー収支

総消費エネルギー(TDEE)を構成する要素

消費エネルギーは単一ではなく、いくつかの要素の合計です。総消費エネルギーの内訳を知ることで、どこに介入できるかが見えてきます。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

総消費エネルギーとは

1日の総消費エネルギーは、一般にTDEEと呼ばれます。これは生命維持・食事の消化・運動・日常の動作など、すべての消費を合計したものです。エネルギー収支の消費側を理解するうえで、この内訳を知ることが重要です。

4つの構成要素

総消費エネルギーは、おおむね次の4つに分けて考えられます。

  • 基礎代謝(安静時の生命維持に使うエネルギー)
  • 食事誘発性熱産生(消化吸収に伴う消費)
  • 運動による消費(意図的な身体運動)
  • 非運動性活動による消費(運動以外の日常動作)

各要素のおおよその割合

多くの人では、基礎代謝が総消費エネルギーの最も大きな割合を占め、おおむね6割から7割程度とされます。食事誘発性熱産生は1割前後、運動と非運動性活動が残りを占めますが、活動量によって個人差が大きい部分です。

つまり消費エネルギーの大半は、特別な運動をしていない安静や日常生活の中で使われているといえます。

介入しやすい要素としにくい要素

基礎代謝は短期間で大きく変えにくい一方、活動量は生活の工夫で増やしやすい部分です。指導では、無理に基礎代謝を上げようとするより、日常の活動量や運動習慣に働きかける方が現実的なことが多いです。

  • 基礎代謝は体格や除脂肪量に大きく依存する
  • 運動量はプログラムで調整できる
  • 非運動性活動は生活習慣の見直しで増やせる

推定式の限界を理解する

総消費エネルギーは各種の推定式で概算できますが、個人差により実際とずれることがあります。推定値はあくまで出発点とし、体重や体組成の変化を見ながら調整する前提で使います。

現場での使い方

まず推定式で総消費エネルギーの目安を出し、それを基準に摂取量を設定します。その後、数週間の体重変化を見て、設定が適切だったかを評価し微調整します。推定と実測を往復することが、現実的な収支管理の基本です。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

TDEEとは何の略ですか

総消費エネルギー量を指す英語表現の頭文字です。1日に消費するエネルギーの合計を意味し、基礎代謝や活動による消費などを含みます。

運動をすれば消費の大半をまかなえますか

多くの人では消費の大半は基礎代謝が占めるため、運動だけで総消費を大きく変えるのは簡単ではありません。日常の活動量も含めて総合的に考えることが大切です。

推定式の数値はそのまま信じてよいですか

概算として出発点に使えますが個人差があります。実際の体重変化を見ながら設定を調整する前提で活用してください。

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