動機づけ

動機づけの認知的な側面

やる気は感情だけでなく、どう考えるかにも左右されます。できそうという見通しや、取り組む意味の捉え方が行動を後押しします。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

動機づけを認知から考える

動機づけとは、行動を始め、続け、方向づける心の働きです。認知心理学では、本人が状況をどう解釈し、何を期待するかという思考の側面に注目します。

同じ課題でも、できそうだと思えるか、意味があると感じられるかで取り組み方が変わります。指導では、この見通しと意味づけを支えることが継続の鍵になります。

期待と自己効力感

自分はこの課題をやり遂げられるという見通しを自己効力感と呼びます。自己効力感が高いほど、困難に直面しても努力を続けやすいとされています。

小さな成功の積み重ね、適切な難度の課題設定、できたことへの具体的なフィードバックが自己効力感を支えます。逆に失敗が続くと見通しが下がり、行動から遠ざかります。

  • 達成可能な小目標を設定し、成功体験を積ませる
  • うまくいった具体的な点を言葉で伝える
  • 他者の成功を見せ、自分にもできそうと感じさせる

価値と目標の捉え方

課題に取り組む価値をどう感じるかも動機づけを左右します。役に立つ、面白い、自分にとって意味があると感じられるほど、取り組みが続きやすくなります。

指導では、運動の目的を本人の生活や目標と結びつけて伝えると、価値が実感されやすくなります。価値が曖昧なままだと、続ける理由を見失いがちです。

原因をどう捉えるか

うまくいった、いかなかった理由をどこに求めるかも、その後の行動に影響します。努力や工夫など自分で変えられる要因に結びつけると、次への意欲が保たれやすいとされています。

結果を才能や運だけのせいにすると、改善の余地が見えにくくなります。指導者は、努力や方法の工夫に目を向けるような声かけを意識するとよいでしょう。

指導での実践

目標は具体的で達成可能なものに分け、進み具合が見えるようにすると見通しが立ちやすくなります。できたことを認め、次の一歩を一緒に確認することが継続を支えます。

動機づけは固定したものではなく、関わり方で変化します。本人の言葉に耳を傾け、何を価値と感じているかを理解することが、適切な支援の出発点になります。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

やる気は性格で決まるものですか。

性格の影響もありますが、状況の捉え方や課題の設定で変わります。見通しと意味づけを支えることで、動機づけは高められます。

自己効力感を高めるには何が有効ですか。

達成可能な小目標による成功体験、具体的な肯定的フィードバック、他者の成功の観察などが有効とされています。失敗の連続は避けたいところです。

ほめ方に工夫はありますか。

結果だけでなく、努力や工夫など本人が変えられた点に触れると、次への意欲につながりやすいです。具体的に伝えることが大切です。

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