コーチング基礎

続く目標を一緒につくる

良い目標は行動の羅針盤になります。曖昧な願望を、本人が動き出せる具体的な目標に翻訳することがコーチングの大切な役割です。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

なぜ目標設定が重要か

明確な目標は、何を優先し、どこに向かって努力するかの基準を与えます。目標が曖昧なままだと、努力が散漫になり、達成感も得にくくなります。

また、自分で納得して設定した目標は、他人から与えられた目標よりも継続の力になりやすいと考えられています。

SMART原則の考え方

SMARTは、目標を具体的で実行しやすくするための広く知られた指針です。Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性がある)、Time-bound(期限がある)の頭文字をとっています。

  • Specific=何をするか具体的に
  • Measurable=進み具合を測れるように
  • Achievable=現実的に手が届く範囲で
  • Relevant=本人の価値観や目的に沿って
  • Time-bound=いつまでにを決める

結果目標と行動目標を分ける

体重を減らすのような結果目標は本人が完全には制御できません。一方、週に三回歩くのような行動目標は、自分の意志で達成できます。結果目標を掲げつつ、日々の指標は行動目標に置くと、達成感を積み重ねやすくなります。

長期と短期を組み合わせる

遠い目標だけだと日々のモチベーションが続きにくく、近い目標だけだと方向性を見失いがちです。長期の目標を見据えつつ、それを小さな短期目標に分解して階段状に設定すると、進捗が見えやすくなります。

  • 長期目標で方向性を示す
  • 短期目標で達成感を積む
  • 達成したら次の短期目標を更新する

本人主体で決める

指導者が一方的に目標を決めるのではなく、本人の言葉で目標を語ってもらうことが大切です。専門的な助言で現実性を調整しつつ、最終的な目標は本人が選ぶ形にすることで、当事者意識が高まります。

安全と健康への配慮

急激な減量や過度な負荷を含む目標は、安全面のリスクがあります。健康状態や既往歴に不安がある場合は、目標設定の段階で医療職への相談を勧め、無理のない範囲に調整する姿勢が求められます。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

SMART原則は必ず全部満たす必要がありますか

厳密に全項目を埋めることが目的ではなく、目標を具体的で実行しやすくする視点として使います。特に具体性・測定可能性・期限は、進捗を実感するうえで役立ちます。

目標が達成できなかったときは

目標を下げる前に、まず行動目標が現実的だったかを振り返ります。原因を一緒に整理し、無理のない計画に調整することが、自己効力感を守るうえで大切です。

本人がはっきりした目標を持っていないときは

困っていることや理想の生活を質問で引き出すところから始めます。最初は小さく曖昧でも、対話を通じて徐々に具体化していけば十分です。

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