表象

心的表象 頭の中で世界を表現する仕組み

心的表象とは、外界の事物や出来事を頭の中で表す仕組みです。人は表象を操作して考えたり想像したりします。認知科学の根幹となる概念です。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

心的表象とは

心的表象は、目の前にないものを心の中で表す働きです。たとえば自宅の間取りを思い浮かべたり、ある動作を頭の中でなぞったりするとき、人は表象を用いています。認知の多くは、この表象を操作する過程として説明されます。

イメージと言語的な表象

心的表象には、視覚的なイメージのような形と、言葉や命題のような形があると考えられています。地図を思い浮かべるのは前者、ルールを言葉で覚えるのは後者に近いといえます。

人は課題に応じて両方を使い分けます。動作の習得では、言葉の説明とイメージの両面から支えることが理解を助けます。

概念とカテゴリー化

人は無数の事物を概念にまとめ、カテゴリーとして整理します。これにより、初めて見たものでも既知のカテゴリーに当てはめて素早く理解できます。カテゴリー化は効率的な反面、思い込みの原因にもなります。

メンタルモデル

人は物事の仕組みについて、頭の中に簡略化した模型であるメンタルモデルを持ちます。身体の動きや道具の使い方についても、人はそれぞれのモデルを持って行動します。誤ったモデルは、誤った動作につながります。

イメージを使った練習

動作を実際に行わず頭の中で思い描くイメージトレーニングは、実技と組み合わせて活用されることがあります。ただし正しい表象が前提であり、誤った動作のイメージは定着を妨げる可能性があります。

  • 正しい手本を示してから思い描かせる
  • 言葉とイメージを併用して理解を補う
  • 実技と組み合わせて用いる

指導への示唆

学習者が動作についてどのようなモデルを持っているかを把握すると、つまずきの原因が見えてきます。誤解を解き、正しいメンタルモデルを育てることが、安定した動作につながります。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

心的表象とは簡単に言うと何ですか

目の前にないものを頭の中で表す仕組みです。間取りを思い浮かべたり動作を頭でなぞったりするとき、人は心的表象を使っています。

イメージトレーニングは効果がありますか

実技と組み合わせて活用されることがあります。ただし正しい動作の表象が前提で、誤ったイメージはかえって定着を妨げる可能性があるため注意が必要です。

メンタルモデルとは何ですか

物事の仕組みについて頭の中に持つ簡略化した模型です。誤ったモデルは誤った動作につながるため、指導では正しいモデルを育てることが重要です。

cortis Trainer Academy

学びを、現場で使える知識に。

基礎から評価・運動療法・医療連携まで。身体を診る専門職のための継続学習アカデミー。基礎は登録不要・無料。

無料の学習コースを見る →

関連記事・関連する学問