教材設計

インストラクショナルデザインと学習目標

効果的な指導は、行き当たりばったりではなく設計されています。学習目標を起点に、内容・方法・評価を一貫させる考え方を学びます。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

インストラクショナルデザインとは

インストラクショナルデザインとは、学習を効果的に進めるために、目標の設定から内容の組み立て、方法の選択、評価までを体系的に設計する考え方です。教育心理学の知見を実際の指導に落とし込む枠組みといえます。

運動指導でも、何を、どの順で、どう教え、どう確認するかをあらかじめ設計しておくことで、限られた時間で成果を出しやすくなります。

学習目標を明確にする

設計の出発点は、相手が何をできるようになればよいかという学習目標です。あいまいな目標ではなく、達成したかどうかを判断できる具体的な行動として表すことが望まれます。

たとえば、運動を頑張るではなく、正しいフォームでスクワットを十回続けられるといった形にすると、内容も評価も明確になります。

目標から逆算して設計する

目標が定まったら、それを達成するために必要な内容と順序を考えます。最終目標を細かい段階に分け、易しいものから積み上げる構成にすると、無理なく到達できます。

  • 最終的にできてほしい姿を具体的に描く
  • そこへ至る中間段階を洗い出す
  • 易しい段階から順に並べる
  • 各段階で何を確認するか決めておく

目標と方法と評価をそろえる

良い設計では、学習目標、教える方法、評価の三つが一貫しています。目標が動作の習得なら、説明だけでなく実際に動く練習を組み込み、評価も実際の動作で行う必要があります。

この三つがずれていると、教えたことと評価することが食い違い、学習の成果が正しく把握できなくなります。

設計を見直す

設計は一度作って終わりではなく、実施した結果を踏まえて改善していくものです。うまくいかなかった部分があれば、目標が高すぎたのか、順序や方法に問題があったのかを振り返ります。

計画、実施、評価、改善を繰り返すことで、指導プログラムは少しずつ相手に合った効果的なものへと洗練されていきます。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

学習目標はなぜ具体的にする必要がありますか。

達成したかどうかを判断できるようにするためです。具体的な行動として表すと、何を教えどう確認するかが明確になり、内容と評価が一貫した設計につながります。

目標と評価がそろっているとはどういう意味ですか。

目標が動作の習得なら、実際に動く練習を組み込み、評価も動作で行うということです。教える方法と確認の仕方が目標と食い違うと、成果を正しく把握できなくなります。

プログラムは一度作れば完成ですか。

いいえ。実施した結果を振り返り、目標の高さや順序、方法を見直して改善していくものです。計画、実施、評価、改善を繰り返すことで、相手に合った効果的な内容へ洗練されます。

cortis Trainer Academy

学びを、現場で使える知識に。

基礎から評価・運動療法・医療連携まで。身体を診る専門職のための継続学習アカデミー。基礎は登録不要・無料。

無料の学習コースを見る →

関連記事・関連する学問