プログラムデザイン
FITT-VP(トレーニング変数設定)
頻度・強度・時間・種類・量・漸進の6変数でプログラムを体系的に設計する
FITT-VPフレームワーク
F=Frequency(頻度) I=Intensity(強度) T=Time(時間) T=Type(種類) V=Volume(量) P=Progression(漸進)。ACSMが推奨するトレーニング処方の基本枠組み。
各変数の設定ガイドライン
F:頻度(Frequency)
週あたりのトレーニング回数。初心者:2〜3回/週、中級者:3〜4回/週、上級者:4〜6回/週。同一筋群は48〜72時間の回復を確保。スプリットルーティンでは各部位週2回以上の刺激頻度が筋肥大に効果的。
I:強度(Intensity)
レジスタンストレーニングでは%1RMで表現。筋力目標:≧85%1RM、筋肥大目標:67〜85%1RM、筋持久力目標:≦67%1RM。有酸素運動では%HRmax・%VO₂max・RPEで設定。
T:時間(Time)
1セッションの所要時間。レジスタンス:45〜75分が一般的(ウォームアップ含む)。有酸素:目的に応じ20〜60分。ホルモン応答を最大化するにはセッション時間60分以内が推奨される。
T:種類(Type)
エクササイズの選択。コア種目(多関節:スクワット・ベンチ・デッドリフト)と補助種目(単関節:カール・レッグエクステンション)。競技特異性を考慮して構造的・パワー系種目を優先配置する。
V:量(Volume)
セット数×レップ数×負荷で算出。筋肥大には週あたり各部位10〜20セットが推奨。過度なボリュームはオーバートレーニングのリスク。MRV(最大回復可能量)を超えないよう管理する。
P:漸進(Progression)
計画的な負荷増加。初心者:毎セッション負荷増加可能。中級者:週単位で漸進。上級者:月単位のピリオダイゼーションが必要。プログレッシブオーバーロードの実践方法。
目的別設定一覧
筋力:2〜6レップ / ≧85%1RM / 2〜5分休息 / 2〜6セット
筋肥大:6〜12レップ / 67〜85%1RM / 30〜90秒休息 / 3〜6セット
筋持久力:12〜25レップ / ≦67%1RM / ≦30秒休息 / 2〜3セット
パワー:1〜5レップ / 30〜90%1RM / 2〜5分休息 / 3〜5セット
NSCA試験対策ポイント
✔ FITT-VP各変数の定義
✔ 目的別の負荷・レップ・休息設定
✔ トレーニングレベル別の頻度と漸進速度
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📚 参考文献・推奨エビデンス
- Schoenfeld BJ et al.. (2017). Dose-response relationship between weekly resistance training volume and increases in muscle mass. J Strength Cond Res. DOI
- Kraemer WJ & Ratamess NA. (2004). Fundamentals of Resistance Training: Progression and Exercise Prescription. Med Sci Sports Exerc. DOI
- NSCA. (2021). NSCA’s Essentials of Personal Training, 3rd Edition. Human Kinetics.
📋 この章の学習確認チェックリスト
以下の全項目を達成できたら、この章の習得完了です。
- □ この変数(ボリューム・強度・頻度等)の適切な範囲を述べられる
- □ NSCA推奨の基準値を参照してプログラムを設計できる
- □ 初心者・中級者・上級者への適用の違いを説明できる
- □ 周期化モデルにこの変数を組み込める
- □ クライアントの目標に合わせた設定ができる
- □ この原則を用いてプログレッションを計画できる
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FITT-VP(トレーニング変数設定)の現場での実践ポイント
NSCA認定トレーナーとして活躍するためには、理論知識だけでなく現場での実践応用力が求められます。
この章で学んだプログラムデザインの概念を、実際のクライアント指導にどう活かすかを整理します。
クライアント別の応用アプローチ
初心者・中級者・上級者それぞれに対して、この章の内容をどのように適用するかが重要です。
クライアントの目標・体力レベル・経験に合わせた個別設計を心がけましょう。
NSCA試験対策:頻出テーマと重要キーワード
NSCA-CPT・CSCS試験では、プログラムデザイン分野から毎回一定数の問題が出題されます。
以下の重要概念を確実に理解しておくことで、得点力が大幅に向上します。
試験で問われやすいポイント
- 定義・メカニズムの正確な理解(選択肢の引っかけ対策)
- 数値・基準値の暗記(ACSM・NSCA推奨値)
- 実践応用への変換(ケーススタディ形式)
よくある誤解と正しい理解
現場でよく見られる誤解を整理することで、クライアントへの正確な指導が実現します。
エビデンスに基づいた正しい知識で、誤った情報の修正も行えるようになりましょう。
誤解されやすい典型例
インターネットや口コミで広まっている誤情報と、NSCAが推奨する科学的見解の違いを
明確に理解することが、プロのトレーナーとしての信頼性向上につながります。
プログラム設計への統合
プログラムデザインの知識はプログラムデザインの根幹を成します。
適切な運動処方を行うためには、この章の内容を他の学問分野(運動生理学・バイオメカニクス等)
と統合して考える視点が欠かせません。
他分野との連携ポイント
栄養・心理・解剖学的知識と組み合わせることで、より効果的で安全なプログラムが設計できます。
まとめ:現場で活かすためのチェックポイント
NSCA認定トレーナーとして、科学的根拠に基づいた質の高い指導を提供し続けることが重要です。
この章の知識を現場で体系的に活用するために、以下のポイントを押さえておきましょう。
知識を実践に変換するステップ
理論から実践への変換には、段階的なアプローチが効果的です。アセスメント → 目標設定 →
プログラム設計 → 実施 → 評価 → 修正のサイクルを継続することで、クライアントの成果が最大化されます。
専門家として継続成長するために
NSCAが提供する継続教育(CEU)プログラムや最新研究の情報収集を通じて、
自身の知識を常に最新の状態に保つことがプロフェッショナルとして不可欠です。