記憶の基礎
記憶の仕組み|覚える・保つ・思い出す
記憶は、情報を取り込み、保ち、必要なときに引き出す働きです。仕組みを知ると、指導内容が定着しやすくなります。
記憶の三つの過程
記憶は、情報を取り込む符号化、保持する貯蔵、引き出す検索という三つの過程で理解されます。どの段階でつまずいても、思い出せない状態が起こります。
- 符号化は、情報を覚えられる形に変換する段階です
- 貯蔵は、情報を保持しておく段階です
- 検索は、保持した情報を取り出す段階です
短期記憶と長期記憶
短期記憶は、ごく短い時間だけ少量の情報を保つ働きです。長期記憶は、より多くの情報を長く保持する仕組みで、繰り返しや意味づけによって定着が促されます。
短期記憶で扱える情報量は限られるため、一度に多くを伝えても残りにくいことが知られています。
ワーキングメモリ
ワーキングメモリは、情報を一時的に保ちながら同時に処理する働きを指します。動作を覚えながら数えるなど、複数の作業を並行する場面で使われます。
容量には個人差があり、指示が複雑だと処理が追いつかないことがあります。
忘却と定着
覚えた情報は時間とともに思い出しにくくなりますが、適度な間隔をあけて繰り返すと定着しやすくなります。一度に詰め込むより、分けて練習するほうが残りやすいとされています。
- 学んだ直後だけでなく、時間をおいて復習する
- 意味やイメージと結びつけて覚える
- 実際に身体を動かして思い出す機会をつくる
指導への応用
運動指導では、一度に伝える項目を絞り、要点を反復し、本人が言葉で言い直す機会をつくると定着が進みます。前回の内容を振り返ってから新しい内容に進むと、つながりが意識されやすくなります。
医療免責
本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。
よくある質問
一度にいくつまで覚えられますか。
短期記憶で扱える情報量はごく限られるとされます。指示はまとめて数項目に絞るほうが残りやすくなります。
なぜ前回教えたことを忘れてしまうのですか。
記憶は時間とともに引き出しにくくなるためで、自然な現象です。間隔をあけた反復や復習で定着を促せます。
定着を高める指導の工夫はありますか。
要点を絞る、繰り返す、本人に言い直してもらう、身体で再現する機会を設けるといった工夫が有効です。
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