コーチング基礎
気づきを引き出す質問の技術
質問は、相手の思考を整理し新たな気づきを促す道具です。質問の種類と使いどころを知ることで、対話の質が大きく変わります。
質問が果たす役割
コーチングにおける質問は、情報を集めるためだけでなく、相手自身が考える機会を作るために使われます。良い質問は、本人がまだ言語化していなかった思いや、解決の糸口を引き出します。
指導者が答えを持っていても、あえて質問することで、本人の主体性と納得感を高められます。
オープンとクローズドの違い
クローズドクエスチョンは、はい・いいえや短い答えで返せる質問で、事実確認や意思の確認に向きます。オープンクエスチョンは、どのように・何がなど自由に答えられる質問で、考えを広げたいときに有効です。
- クローズド=事実や決定の確認に使う
- オープン=考えや感情を広げたいときに使う
- 両者を場面に応じて組み合わせる
なぜ質問の扱いに注意する
なぜできなかったのですかのような、なぜを問う質問は、相手に責められていると感じさせ、言い訳や防御を引き出しやすい側面があります。同じ内容でも、何があると続けやすそうですかと未来志向に言い換えると、前向きな答えにつながります。
質問は一度に一つ
複数の質問を立て続けに投げると、相手はどれに答えてよいか分からず混乱します。一つ質問したら、答えと、その後の沈黙までしっかり待つことが大切です。
運動指導での質問例
現場では、目標、現状、障害、資源などを引き出す質問が役立ちます。例えば、今いちばん変えたいのはどこですか、これまで続いた運動には何か共通点がありましたか、といった問いは、本人の中の手がかりを掘り起こします。
- 目標を具体化する質問
- 過去の成功体験を引き出す質問
- 実行を妨げる要因を確認する質問
質問と傾聴をセットにする
質問は単独では機能しません。投げかけたあとに相手の答えをしっかり傾聴し、その内容を踏まえて次の質問につなげることで、対話が深まります。質問のテクニックだけを意識すると、尋問のように感じられてしまうため注意が必要です。
医療免責
本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。
よくある質問
オープンクエスチョンばかりが良いのですか
そうとは限りません。意思や事実をはっきりさせたい場面ではクローズドが適しています。考えを広げたいか、確認したいかで使い分けるのが基本です。
なぜという質問は使ってはいけませんか
禁止ではありませんが、責めるニュアンスになりやすいため、未来志向や具体策を問う言い回しに置き換えると効果的です。
良い質問が思いつかないときは
無理にひねり出すより、相手の言葉を要約して返すだけでも対話は進みます。その要約への反応から、自然と次の質問が見えてくることが多いです。
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