研究法の基礎

心理学の研究法|どうやって心を科学するか

心理学が「科学」である理由は、検証可能な方法で知見を積み上げる点にあります。研究法を知ると情報の見極めができます。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

主な研究法の種類

心理学では目的に応じて複数の方法を使い分けます。それぞれ強みと限界があり、組み合わせて理解を深めます。

  • 実験法は、条件を操作して原因と結果の関係を検討します
  • 観察法は、自然な状況での行動を記録します
  • 調査法は、質問紙や面接で多くの人の傾向を把握します
  • 面接法や事例研究は、個人を深く理解するのに向きます

相関と因果の違い

二つの事柄が一緒に変動する関係を相関といいます。相関があるからといって、一方が他方の原因とは限りません。第三の要因が両者に影響している可能性もあります。

因果関係を確かめるには、条件を統制した実験が基本となります。健康情報を読む際も、相関を因果と取り違えないことが重要です。

信頼性と妥当性

測定の良さは、信頼性と妥当性という二つの観点で評価されます。信頼性は測定の安定性、妥当性は測りたいものを正しく測れているかを指します。

  • 信頼性が低いと、同じ条件でも結果がばらつきます
  • 妥当性が低いと、別のものを測ってしまっている可能性があります
  • 現場の評価ツールを選ぶ際にも有用な視点です

倫理への配慮

人を対象とする研究では、参加者の同意、心身への配慮、個人情報の保護が求められます。インフォームド・コンセントは基本原則であり、現在は研究倫理審査が広く行われています。

支援現場でデータを扱う際も、同じく説明と同意、守秘の姿勢が欠かせません。

情報を見極める力

健康や運動に関する情報は玉石混交です。研究法の基礎を知っておくと、サンプルの規模や対象、比較の有無といった点に目が向き、過大な主張を冷静に評価できます。

断定的すぎる宣伝文句や、根拠の示されない数値には慎重になる姿勢が望まれます。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

実験法が最も優れた方法ですか。

因果関係の検討には強いですが、すべてに適するわけではありません。倫理的に操作できない事柄もあり、目的に応じて方法を選ぶことが大切です。

相関があれば原因と考えてよいですか。

いいえ。相関は同時変動を示すだけで、因果を保証しません。第三の要因や偶然の可能性も考慮する必要があります。

現場の支援者も研究法を知る意味はありますか。

あります。情報の信頼性を見極め、評価ツールを適切に選ぶうえで役立ちます。誇大な主張に流されにくくなります。

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