解剖学 · 基礎

全身の骨は206個|部位別の名前・数・役割を完全解説【覚え歌つき】

成人の全身の骨は、一般的に206個。生まれたときは約305個あり、成長とともに骨どうしが癒合して大人では206個に整理されます。本記事では、206個すべてを部位別に名前・数・役割まで、解剖学が初めての方にもわかるように解説します。

レベル 入門読了 約8分監修 日原 裕太 NSCA-CPT

人間の骨は全部で何個?

成人の人間の骨は、一般的に206個とされています。これは医学・解剖学の教科書で広く用いられる数です。ただし、尾骨の癒合の程度や、種子骨(腱の中にできる小さな骨)の数には個人差があるため、資料によって数個の差が出ることがあります。「ぴったり206」ではなく「一般的に206個」と捉えるのが正確です。

赤ちゃんの骨は約305個。なぜ大人で206個に減る?

生まれたばかりの赤ちゃんの骨は、成人より多く約305個あるとされます。成長の過程で、近くにある複数の骨が癒合(くっつく)して1つの骨になるため、数が減っていきます。

たとえば、骨盤の寛骨(かんこつ)は、もともと腸骨・坐骨・恥骨という3つの骨が、成長とともに1つに癒合したものです。仙骨も5つの仙椎が、尾骨も複数の尾椎が癒合してできます。つまり「数が減る=成長して骨格が完成していく」サインなのです。

骨206個の部位別 早見表

まずは全体像を5つの部位でつかみましょう。これだけで「どこに何個あるか」の地図ができます。

部位
骨の数
役割・特徴
頭部(頭蓋・耳・舌骨)
29個
脳と感覚器を守る精密な骨の集まり
脊柱(背骨)
26個
身体の柱。神経を守り、姿勢を支える
胸郭(胸骨・肋骨)
25個
心臓・肺を守るかご状の構造
上肢(腕と手)左右
64個
自由に動く。手は小さな骨の集合
下肢(脚と足)左右
62個
体重を支え、立つ・歩く・走るを生む
合計
206個
全身を支える骨格システム

【完全版】全206個の骨リスト(はしょらず全部)

成人の骨206個を、1つずつ名称と数で並べた完全リストです。「×2」は左右に1つずつあることを示します。各部位の小計を足すと、ちょうど206個になります。

頭部:29個

脳頭蓋 8個

  • 前頭骨 ×1
  • 頭頂骨 ×2
  • 側頭骨 ×2
  • 後頭骨 ×1
  • 蝶形骨(ちょうけいこつ)×1
  • 篩骨(しこつ)×1

顔面頭蓋 14個

  • 鼻骨 ×2
  • 涙骨(るいこつ)×2
  • 下鼻甲介(かびこうかい)×2
  • 上顎骨(じょうがくこつ)×2
  • 頬骨(きょうこつ)×2
  • 口蓋骨(こうがいこつ)×2
  • 鋤骨(じょこつ)×1
  • 下顎骨(かがくこつ)×1

耳小骨 6個

  • ツチ骨 ×2
  • キヌタ骨 ×2
  • アブミ骨 ×2(人体で最も小さい骨)

その他 1個

  • 舌骨(ぜっこつ)×1

脊柱(背骨):26個

  • 頸椎(けいつい)×7(第1=環椎・第2=軸椎を含む)
  • 胸椎(きょうつい)×12
  • 腰椎(ようつい)×5
  • 仙骨(せんこつ)×1(5つの仙椎が癒合)
  • 尾骨(びこつ)×1(複数の尾椎が癒合)

胸郭:25個

  • 胸骨(きょうこつ)×1
  • 肋骨(ろっこつ)×24(第1〜第12肋骨が左右で12対)

上肢(腕と手):64個(片腕32個 × 左右)

肩・腕 5個 × 左右 = 10

  • 鎖骨(さこつ)×2
  • 肩甲骨(けんこうこつ)×2
  • 上腕骨(じょうわんこつ)×2
  • 橈骨(とうこつ)×2
  • 尺骨(しゃっこつ)×2

手根骨(手首)8個 × 左右 = 16

  • 舟状骨(しゅうじょうこつ)×2
  • 月状骨(げつじょうこつ)×2
  • 三角骨 ×2
  • 豆状骨(とうじょうこつ)×2
  • 大菱形骨(だいりょうけいこつ)×2
  • 小菱形骨 ×2
  • 有頭骨(ゆうとうこつ)×2
  • 有鈎骨(ゆうこうこつ)×2

中手骨(手のひら)5個 × 左右 = 10

  • 第1〜第5中手骨 ×2

指骨(ゆび)14個 × 左右 = 28

  • 基節骨(きせつこつ)…5本指 ×2 = 10
  • 中節骨(ちゅうせつこつ)…母指以外の4本 ×2 = 8
  • 末節骨(まっせつこつ)…5本指 ×2 = 10

下肢(脚と足):62個(片脚31個 × 左右)

骨盤・脚 5個 × 左右 = 10

  • 寛骨(かんこつ)×2(腸骨・坐骨・恥骨が癒合)
  • 大腿骨(だいたいこつ)×2(人体で最長)
  • 膝蓋骨(しつがいこつ/お皿)×2
  • 脛骨(けいこつ)×2
  • 腓骨(ひこつ)×2

足根骨(足首・かかと)7個 × 左右 = 14

  • 距骨(きょこつ)×2
  • 踵骨(しょうこつ/かかと)×2
  • 舟状骨 ×2
  • 内側楔状骨(けつじょうこつ)×2
  • 中間楔状骨 ×2
  • 外側楔状骨 ×2
  • 立方骨(りっぽうこつ)×2

中足骨(足の甲)5個 × 左右 = 10

  • 第1〜第5中足骨 ×2

趾骨(足のゆび)14個 × 左右 = 28

  • 基節骨…5趾 ×2 = 10
  • 中節骨…母趾以外の4趾 ×2 = 8
  • 末節骨…5趾 ×2 = 10

小計の確認

頭部 29 + 脊柱 26 + 胸郭 25 + 上肢 64 + 下肢 62206個。すべての骨を足すと、ぴたりと206になります。

骨の5つの役割

  • ① 支持…身体の柱として全体を支え、姿勢を保つ
  • ② 保護…頭蓋骨が脳を、胸郭が心臓・肺を、脊柱が脊髄を守る
  • ③ 運動…筋肉が骨を引っぱり、関節を支点(てこ)にして身体を動かす
  • ④ 造血…骨の内部の骨髄で、赤血球・白血球などの血液がつくられる
  • ⑤ 貯蔵…カルシウムやリンを蓄え、必要に応じて血中に放出して調整する

トレーニングで骨に適度な刺激(荷重)を与えると、骨は強くなります。運動が骨密度の維持・向上に役立つのは、この性質によるものです。

骨206個を覚えるコツ

  • ① 部位で分ける…頭・背骨・胸・腕手・脚足の5ブロックで「数の地図」を作る
  • ② 数をリズムで覚える…29・26・25・64・62 を歌やリズムで定着させる
  • ③ 名前は使いながら覚える…全部を一度に覚えず、必要な骨から繰り返し触れて定着させる

🎵 骨206個 覚え歌(部位でつかむ)

頭の骨は 29個(にじゅうく)/ 背骨は26 まっすぐに / 胸のかごには 25個 / 腕と手で 64 / 脚と足で 62 / ぜんぶ合わせて 206 / 立つ 歩く 走る わたしの土台

よくある質問

人間の骨は全部で何個ありますか?

成人では一般的に206個です。尾骨の癒合や種子骨の個数には個人差があるため、資料により数個の違いが出ることがあります。

赤ちゃんの骨は何個ありますか?

生まれたときは約305個あるとされます。成長とともに複数の骨が癒合し、大人では一般的に約206個に整理されます。

人体で一番小さい骨・大きい骨は?

最も小さい骨は耳の中の「アブミ骨」、最も大きく長い骨は太ももの「大腿骨」です。

骨は何のためにありますか?

支持・保護・運動・造血・貯蔵の5つの役割があります。身体を支え、内臓を守り、筋肉と協力して動き、血液を作り、カルシウムを蓄えます。

運動すると骨は強くなりますか?

はい。骨は適度な機械的刺激(荷重)に反応して強くなります。レジスタンス運動や荷重運動は骨密度の維持・向上に役立つとされます。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。骨や関節に痛み・異常がある場合は医療機関にご相談ください。

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