Athletic Trainer
アスレティックトレーナー(JSPO-AT)練習問題集
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー資格の実践問題。スポーツ医科学の知識を総合的に問う。
📝 練習問題(全20問)
出題範囲:スポーツ医学概論・運動器の解剖と機能・スポーツ外傷・障害の評価・応急処置・リハビリテーション・コンディショニング・テーピング・栄養・心理・アンチドーピング
Q1. スポーツ現場で選手が倒れた場合、最初に行うべき評価は?
A) 損傷部位の確認
B) 意識レベルの確認と気道確保
C) 血圧測定
D) 体温測定
正解:B
一次救命処置(BLS)では、まず意識レベルの確認(反応の確認)を行い、気道確保→呼吸確認→必要に応じてCPR・AED使用の手順で対応します。
Q2. 前十字靭帯(ACL)損傷の評価に用いる徒手検査法は?
A) マクマレーテスト
B) ラックマンテスト
C) トンプソンテスト
D) ファレンテスト
正解:B
ラックマンテスト(Lachman test)は膝関節を20〜30°屈曲位で脛骨を前方に引き出す検査で、ACL損傷の検出に最も感度が高い検査法です。
Q3. 足関節の内反捻挫で最も損傷されやすい靭帯は?
A) 三角靭帯
B) 前距腓靭帯
C) 後十字靭帯
D) 内側側副靭帯
正解:B
足関節内反捻挫では外側靭帯が損傷され、最も頻度が高いのは前距腓靭帯(ATFL)です。続いて踵腓靭帯、後距腓靭帯の順に損傷されます。
Q4. 脳震盪が疑われる選手への対応として正しいものは?
A) 症状が軽度なら試合に復帰させる
B) 直ちに競技から除外し、医療機関への受診を促す
C) 15分間安静にさせてから復帰させる
D) 選手本人の判断に任せる
正解:B
脳震盪が疑われる場合は「if in doubt, sit them out」の原則に従い、直ちに競技から除外します。段階的競技復帰プロトコル(GRTP)に基づいた管理が必要です。
Q5. 熱中症の分類で「熱射病」に該当する状態は?
A) 大量の発汗と筋けいれん
B) めまいと一過性の意識消失
C) 深部体温40℃以上で意識障害を伴う
D) 軽度の倦怠感と頭痛
正解:C
熱射病(III度)は最重症の熱中症で、深部体温40℃以上と中枢神経障害(意識障害)を特徴とする生命に関わる緊急事態です。
Q6. 肩関節の回旋筋腱板(ローテーターカフ)を構成する筋の数は?
A) 3つ
B) 4つ
C) 5つ
D) 6つ
正解:B
回旋筋腱板は棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つで構成されます。覚え方:「きょく(棘上・棘下)しょう(小円)けん(肩甲下)」。
Q7. 疲労骨折のリスク因子として「Female Athlete Triad(女性アスリートの三主徴)」に含まれないものは?
A) 利用可能エネルギー不足
B) 月経異常
C) 骨密度低下
D) 鉄欠乏性貧血
正解:D
Female Athlete Triad(現在はREDs: Relative Energy Deficiency in Sportの概念に発展)は①利用可能エネルギー不足②月経異常③骨密度低下の3つです。
Q8. アキレス腱断裂の評価に用いる「トンプソンテスト」の方法は?
A) 膝を伸展位で足関節を背屈させる
B) 腹臥位で下腿三頭筋を把握し足関節の底屈を確認する
C) 立位でつま先立ちをさせる
D) 仰臥位で膝を伸展させる
正解:B
トンプソンテスト(Squeeze test)は腹臥位で下腿三頭筋を把握し、正常なら足関節が底屈します。底屈が見られない場合はアキレス腱断裂を示唆します。
Q9. スポーツリハビリテーションにおける「クローズドキネティックチェーン(CKC)」の運動例は?
A) レッグエクステンション
B) レッグカール
C) スクワット
D) ニーエクステンション
正解:C
CKCは末端(手足)が固定された状態での運動です。スクワット・腕立て伏せ・レッグプレスなどが該当し、ACL再建後のリハビリに推奨されます。
Q10. テーピングで使用する「アンカー」の役割は?
A) 関節の動きを完全に制限する
B) テープの起点・終点を固定する土台
C) 皮膚の保護のみ
D) テープの粘着力を高める
正解:B
アンカーはテーピングの起点と終点に巻く土台テープで、その上にサポートテープを貼ることでテーピング全体の安定性を確保します。
Q11. 運動時のエネルギー基質として、長時間・低強度の有酸素運動で主に利用されるものは?
A) クレアチンリン酸
B) 筋グリコーゲン
C) 遊離脂肪酸
D) アミノ酸
正解:C
低強度・長時間の運動では脂肪酸の酸化がエネルギー供給の主体となります。運動強度が上がるにつれ糖質の利用比率が増加します。
Q12. スポーツ選手の鉄欠乏性貧血の評価で最も鋭敏な指標は?
A) ヘモグロビン値
B) 血清フェリチン値
C) ヘマトクリット値
D) 赤血球数
正解:B
血清フェリチンは体内の貯蔵鉄を反映し、鉄欠乏の最も早期の指標です。ヘモグロビン低下は貯蔵鉄が枯渇した後に現れる遅発性の変化です。
Q13. 「WBGT(湿球黒球温度)」が31℃以上の場合、推奨される対応は?
A) 水分補給しながら通常通り実施
B) 練習時間を短縮する
C) 原則として運動を中止する
D) 室内に移動して実施する
正解:C
WBGT31℃以上は「危険」レベルで、日本スポーツ協会のガイドラインでは運動は原則中止とされています。
Q14. アンチ・ドーピングにおいて「TUE(治療使用特例)」とは?
A) 禁止物質を自由に使用できる許可
B) 治療目的での禁止物質使用を事前申請する制度
C) ドーピング検査の免除制度
D) サプリメント使用の届出制度
正解:B
TUEは疾患治療に禁止物質が必要な場合、事前にアンチ・ドーピング機関に申請し承認を得る制度です。WADA規程に基づきます。
Q15. 肉離れ(筋挫傷)の重症度分類で「II度」に該当するものは?
A) 筋線維の微小損傷のみ
B) 筋線維の部分断裂
C) 筋の完全断裂
D) 腱の断裂
正解:B
肉離れの分類:I度=微小損傷(軽度)、II度=部分断裂(中等度)、III度=完全断裂(重度)。II度では明確な圧痛と筋力低下が見られます。
Q16. 膝関節の半月板損傷を評価するための徒手検査法は?
A) ラックマンテスト
B) マクマレーテスト
C) 前方引き出しテスト
D) ピボットシフトテスト
正解:B
マクマレーテスト(McMurray test)は膝を屈曲位から回旋を加えながら伸展し、クリック音や疼痛で半月板損傷を評価します。
Q17. 競技復帰の判断基準として「患側/健側比」が何%以上で復帰可能とされるか?
A) 60%以上
B) 70%以上
C) 80〜85%以上
D) 100%のみ
正解:C
一般的に患側の筋力が健側の80〜85%以上に回復し、機能的テスト(ホップテスト等)もクリアすることが競技復帰の基準です。
Q18. 「心理的競技能力診断検査(DIPCA)」で評価される要素に含まれないものは?
A) 忍耐力
B) 闘争心
C) 知能指数
D) 自信
正解:C
DIPCAは忍耐力・闘争心・自己コントロール能力・リラックス能力・集中力・自信・決断力・予測力・判断力等の心理的競技能力を評価します。
Q19. スポーツ現場での頸椎損傷が疑われる選手への対応で正しいものは?
A) すぐに起き上がらせて状態を確認する
B) 頭頸部を動かさず用手的に固定し、救急搬送を要請する
C) ヘルメットを直ちに除去する
D) 飲水させて経過観察する
正解:B
頸椎損傷が疑われる場合、二次損傷防止のため頭頸部を中立位で用手固定し、バックボード等で搬送します。ヘルメットは医療機関で除去します。
Q20. コンディショニングの指標として「起床時心拍数」が通常より10拍以上高い場合に考えられることは?
A) トレーニング効果が出ている
B) 疲労蓄積やオーバートレーニングの兆候
C) 心肺機能が向上している
D) 特に問題はない
正解:B
起床時心拍数の上昇は自律神経の疲労を反映し、オーバートレーニングや体調不良の早期警告サインです。日々の記録と比較が重要です。
📊 JSPO-AT 試験情報
筆記+実技
試験形式
約30%
合格率
年1回
実施頻度
養成校
受験要件
JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)はスポーツ医科学の高度な知識と実技を問う国内最難関のトレーナー資格です。合格率約30%と難易度が高く、承認校での養成カリキュラム修了が受験要件となります。
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