病期と流れ

リハビリの3段階:急性期・回復期・生活期

リハビリは発症や受傷からの時間経過に応じて、急性期・回復期・生活期という段階で考えられます。それぞれ目標もリスクも異なるため、今がどの段階かを理解することが安全な運動支援の出発点になります。

レベル 入門〜実践監修 日原 裕太 NSCA-CPT

急性期:安全の確保と廃用予防

発症や手術の直後にあたる急性期は、全身状態がまだ安定していないことが多く、医療管理下で行われます。この時期の主眼は、過度の安静による廃用症候群を防ぎつつ、安全に離床や基本動作を進めることです。

関節拘縮や筋萎縮、起立性低血圧などを防ぐため、状態に応じた早期のポジショニングや軽い運動が行われます。医師の指示と全身状態の確認が前提となる段階です。

回復期:集中的な機能回復

全身状態が安定してくると、機能回復に向けた集中的なリハビリが中心になる回復期に入ります。歩行や日常生活動作の再獲得を目標に、頻度と強度を高めた運動が組まれます。

この時期は機能の伸びが期待しやすい一方、無理をすると再損傷のリスクもあるため、段階的な負荷調整が重要です。

生活期:獲得した機能の維持と社会復帰

在宅や地域での生活が中心となる生活期では、回復した機能を維持し、生活や社会参加の質を高めることが目標になります。フィットネス施設での運動支援が関わりやすいのもこの段階です。

  • 獲得した動作能力を生活の中で使い続ける
  • 再発予防や体力維持のための運動習慣をつくる
  • 趣味や役割など参加の幅を広げる

段階による目標の違い

同じ運動でも、急性期は安全確保、回復期は機能向上、生活期は維持と参加というように目的が変わります。段階を取り違えると、過負荷や物足りなさにつながります。

対象者がどの段階にあるかは、発症からの時期や医療機関での状況を聞き取って判断し、不明な点は専門職に確認します。

段階移行と連携

段階は明確な線で区切られるものではなく、徐々に移行します。回復期から生活期へ移る時期は、リスク管理の主体が医療機関から本人・支援者へと移るため、情報の引き継ぎが大切です。

運動支援者は、医療機関での運動制限や注意事項を確認し、生活期に安全に橋渡しする役割を担います。

医療免責

本記事は教育目的の学習コンテンツです。診断・治療行為を代替するものではありません。痛み・しびれ・急性外傷・発熱・進行性の症状や、医師から運動制限を受けている場合は、自己判断で進めず医師・国家資格者にご相談ください。

よくある質問

フィットネス現場が関わるのは主にどの段階ですか。

多くは全身状態が安定し在宅生活が中心となる生活期です。維持や再発予防、社会参加の支援が中心になります。医療管理が必要な急性期・回復期は医療機関の領域です。

急性期に運動をしてよいのですか。

全身状態が許す範囲で、廃用を防ぐための早期離床や軽い運動が医療管理下で行われます。実施の可否や内容は医師の判断によります。フィットネス現場が独自に判断する領域ではありません。

回復期はどのくらい続きますか。

疾患や個人差により大きく異なり、一概には言えません。機能の伸びが見込める間とされますが、期間は医療機関で個別に判断されます。

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