プログラムデザイン Ch.1
Program Design 目標に基づく運動プログラム設計・実施・評価【ニーズ評価・FITT設定】
1. プログラム設計の5段階フレームワーク
1.1 Phase 1:ニーズ・リスク評価
クライアント情報収集。健康診断結果、メディカルチェック、体力測定を実施。
| 評価項目 | 測定方法 | 基準値 | 実施タイミング |
|---|---|---|---|
| 体組成 | DXA / DEXA スキャン | 体脂肪率 15-20%(男) | 初回・月1回 |
| 心肺機能 | VO2max テスト | 35+ ml/kg/min(男・40代) | 3ヶ月ごと |
| 筋力 | 1RM テスト | 体重 × 1.5 倍(スクワット) | 月1回 |
| 柔軟性 | Sit & Reach | 25+ cm(成人) | 月1回 |
1.2 Phase 2:目標設定(SMART)
クライアントの希望を SMART 原則で具体化。
| 目標タイプ | SMART 具体例 | 期限 | 測定指標 |
|---|---|---|---|
| 体脂肪低減 | 「3ヶ月で体脂肪率 25% → 22% に低減」 | 12週間 | 体脂肪率測定 |
| 筋力向上 | 「スクワット 1RM を 100kg → 120kg に増加」 | 8週間 | 1RM テスト |
| 持久力向上 | 「ハーフマラソン完走(2時間以内)」 | 12週間 | タイム測定 |
1.3 Phase 3:FITT パラメータ設定
| FITT 要素 | 設定方法 | 体脂肪低減例 | 筋力向上例 |
|---|---|---|---|
| Frequency(頻度) | 週間の運動回数 | 週5回 | 週4回 |
| Intensity(強度) | 運動の難しさ | 60-70% HRmax | 75-85% 1RM |
| Time(時間) | 1セッション長 | 45-60分 | 60-75分 |
| Type(種類) | 運動モダリティ | 有酸素+軽い筋トレ | 筋トレ+軽い有酸素 |
実装例:初心者向け 12週間プログラム
目標: 体脂肪率 28% → 24%、継続習慣形成
Week 1-4(適応期):
月水金:有酸素 30分(ウォーキング)
火木:軽い筋トレ 20分
Week 5-8(構築期):
月水金:有酸素 40分 + 軽い筋トレ 15分
火木:筋トレ 45分
Week 9-12(最適化期):
月火木:筋トレ 50分
水金:有酸素 45分
プログラム設計の原則
- 1. ニーズ評価→目標設定→FITT 設定の順序を守る
- 2. SMART 原則で目標を具体化:測定可能・達成可能に
- 3. 4週ごとに進捗確認、フィードバック実施
- 4. 8週目で大きなプログラム見直し(適応による効果減少を防止)
📝 確認テスト|プログラムデザイン Ch.1:ニーズ分析・種目選択・量管理
全5問・正解はすぐに表示されます
Q1. クライアントの「ニーズ分析(Needs Analysis)」において優先して把握すべき3要素として正しいものはどれか?
不正解。これらは背景情報の一部ですが、ニーズ分析の3要素とは異なります。
正解!NSCAのニーズ分析3本柱:①競技・活動分析(主要エネルギーシステム・動作パターン・怪我リスク部位の特定)、②トレーニング状況分析(現在の体力・技術・過去の怪我)、③個人目標・制約(時間・器材・優先度)。これがすべてのプログラム設計の出発点です。
不正解。流行種目のみに基づくプログラムはクライアントの特定ニーズを無視する設計です。
不正解。プログラムはトレーナーの好みではなく、クライアントの目標・体力・生活に基づきます。
Q2. 「運動選択(Exercise Selection)」における「複合多関節種目(Compound Multi-Joint)」と「単関節種目(Isolation)」の役割分担として最も適切なものはどれか?
不正解。逆です。複合種目がプログラムの中心で、単関節種目は補助的役割です。
正解!複合多関節種目は多くの筋群・運動単位を同時動員し、ホルモン分泌(テストステロン・GH)・神経系負荷・エネルギー消費が最大です。単関節種目(カール・ラテラルレイズ等)は弱点部位の補強・リハビリ的目的で補助的に配置します。
不正解。単関節種目は上級者の弱点強化・怪我後のリハビリ・ボディビル的目標に有効です。
不正解。適切なフォーム指導と段階的進行を行えば、複合種目は安全かつ最も効果的な種目です。
Q3. 「トレーニング量(Volume)」の計算単位として最も広く使用されるものはどれか?
不正解。Rep Volumeは有用な指標ですが、強度(重量)を考慮しないため不完全です。
正解!Volume Load(VL)= Sets × Reps × Weight(kg)は総トレーニング量の最も包括的な指標です。セット数の変化だけでなく強度変化も反映します。研究では週の筋群あたりの有効セット数(Effective Volume Sets)が筋肥大の主要決定因子とされています(目安:初中級10〜20セット/週/部位)。
不正解。重量のみではセット数・回数を無視するため総負荷量を把握できません。
不正解。時間はトレーニング量の粗い代理指標であり、強度・セット数・回数を考慮しません。
Q4. 「プログラムの周期化(Periodization)」において「テーパリング(Tapering)」フェーズで行ってはならないことはどれか?
不正解。これは正しいテーパリング手法です(強度維持・量削減)。
正解!テーパリングで絶対にしてはいけないのは「強度低下」です。強度を下げると筋力・パワーの特異的適応が失われます。正しいテーパーは①強度維持(高いまま)、②量(セット・頻度)を段階的削減、③期間2〜4週が基本原則です。
不正解。テーパー直前の高強度種目は適切に実施されれば有効な神経系刺激です(ただし量は削減)。
不正解。競技2〜3日前の軽いアクティブリカバリーは回復促進として適切です。
Q5. 「種目の順序(Exercise Order)」において、同一セッション内で推奨される種目配置として正しいものはどれか?
不正解。単関節種目を先に行うと主動筋が疲労して複合種目でのパフォーマンスが低下します。
正解!NSCA推奨の種目順序:①複合→単関節(疲労した単関節筋が複合種目に影響しない)、②大筋群→小筋群(小筋群は補助筋として働くため、先に疲れさせない)、③高強度→低強度(神経系が新鮮な状態で最大出力が必要な種目を先に行う)。
不正解。苦手・弱点種目は神経系が疲労しない最初か前半に配置するほうが改善に有利です。
不正解。種目順序はパフォーマンス・適応・怪我リスクに影響します(エビデンスあり)。
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🎯 Chapter 1 / 3
ニーズ評価とFITT
ニーズ評価とFITT
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