第2章:エクササイズテクニック (5/5)

第2章:エクササイズテクニック

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Q101バックスクワットの下降時における膝のアラインメントとして正しいものはどれか。

A. 膝は常に内側に向け、腸脛靭帯を活性化する
B. 膝はつま先の方向と一致するように追従させ、内側への崩れ(膝外反)を避ける
C. 膝は常に外側に向けるため、つま先は真正面を向けた方がよい
D. 膝の内外方向へのアラインメントはスクワットのパフォーマンスに影響しない
正答: B
バックスクワットでは膝関節がつま先の方向と一致(追従)するように動かすことが重要。足先を約30度外側に向けているなら膝も同じ方向(外側)に追従させる。内側への崩れ(動的膝外反・ニーバルガス)はACL損傷のリスク因子であり、中殿筋や股関節外旋筋群の筋力不足が原因となることが多い。
Q102オーバーヘッドスクワット(バーを頭上に保持してスクワット)の実施に必要な身体的要件として正しいものはどれか。

A. 下肢の筋力のみが要求され、肩・胸椎・足関節の柔軟性は関係ない
B. 肩関節の柔軟性・可動域、胸椎の伸展可動域、足関節背屈可動域など全身の柔軟性と安定性が要求される
C. 肩関節の可動域のみが重要で、他の関節の柔軟性は問題にならない
D. 足関節の可動域のみがボトルネックであり、他の関節制限は影響しない
正答: B
オーバーヘッドスクワットはバーを頭上(両腕伸展)に保持しながらスクワットを行うため、肩関節の外旋・外転可動域、胸椎の伸展可動域、体幹の安定性、そして足関節の背屈可動域すべてが必要。これらのいずれかに制限があるとフォームが崩れる。動作評価ツールとしても活用され、全身の協調性と可動性を評価できる。
Q103バーベルロウ(ベントオーバーロウ)の主動筋として正しいものはどれか。

A. 大胸筋と上腕三頭筋
B. 広背筋、大円筋、菱形筋、僧帽筋中部(後部肩甲帯筋群)
C. 三角筋前部と前鋸筋
D. 腹直筋と腸腰筋
正答: B
バーベルベントオーバーロウの主動筋は広背筋・大円筋(肩関節伸展)と菱形筋・僧帽筋中部(肩甲骨内転)。上腕二頭筋は肘の屈曲補助として関与する。大胸筋はプッシュ(押す)動作の主動筋であり、プル(引く)動作のロウには直接関与しない。
Q104チンアップ(スピネイティッドグリップ懸垂)で最大の効果を得るための正しいフォームはどれか。

A. 懸垂の最頂部で肘を完全に伸展させ、できるだけ早く次のレップに移行する
B. 下降(エキセントリック)局面を十分にコントロールしながら行い、肩甲骨の下制・内転を維持して腕ではなく背中で引く意識を持つ
C. グリップ幅はできるだけ狭くすることで広背筋への刺激が最大になる
D. 体を前後に振ることで反動を使い、より多くのレップ数をこなすことが目標である
正答: B
チンアップ・プルアップで広背筋を最大限に活用するには、肩甲骨を下制・内転(胸を張って肩を下げる)させた状態を維持し、「肘を腰に向けて引く(広背筋でバーを引く)」意識が重要。エキセントリック局面(下降)もコントロールして実施することで筋肥大・筋力向上の効果が増大する。チーティング(体を振る)は補助的技法であり初心者には推奨されない。
Q105アブドミナルクランチとフルシットアップを比較した場合の正しい記述はどれか。

A. フルシットアップはクランチよりも腹直筋への刺激が大きい
B. クランチは腰椎の屈曲範囲を制限するため、腰部への圧縮負荷がフルシットアップより少ない
C. フルシットアップは腰椎損傷リスクがなく、すべてのクライアントに推奨できる
D. クランチとフルシットアップは腹直筋と腸腰筋への刺激が同等である
正答: B
フルシットアップでは上体を完全に起こす動作で腸腰筋が大きく関与し、腰椎への圧縮力・せん断力が増大する。クランチでは腰椎を床に押しつけた状態を維持しながら腹直筋で肩甲骨を浮かせる範囲に制限するため、腰部への負担が少ない。腰痛持ちのクライアントや一般フィットネス目的にはクランチが推奨される。
Q106レジスタンストレーニングにおけるエキセントリック(伸張性収縮)局面の特徴として正しいものはどれか。

A. エキセントリック収縮はコンセントリック収縮より最大筋力が小さい
B. エキセントリック収縮ではコンセントリックより少ない運動単位の動員で同じ力を発揮でき、筋肉痛(DOMS)の主な原因となる
C. エキセントリック収縮は筋の成長(筋肥大)に影響しない
D. エキセントリック局面を省略するとトレーニング効果は変わらない
正答: B
エキセントリック収縮(筋が伸びながら力を発揮)はコンセントリック収縮(筋が縮みながら力を発揮)より最大力が20〜40%大きい(強い力を発揮できる)が、同じ負荷に対して必要な運動単位動員数は少ない。筋線維への機械的ストレスが大きく、遅発性筋肉痛(DOMS)の主因。エキセントリック局面をコントロールして行うことが筋肥大・筋力向上に重要。
Q107ジャンプトレーニングにおけるダブルアームスウィング(両腕振り)の役割として正しいものはどれか。

A. 腕の振りはジャンプの高さに影響しないため装飾的な動作である
B. 踏み切り時の両腕の素早い上方スウィングにより、上方への角運動量が加わりジャンプ高さが増大する
C. 腕のスウィングは着地時の衝撃吸収のためだけに使用される
D. 腕をスウィングしないダブルフットジャンプの方が腕スウィングありより高く跳べる
正答: B
垂直跳びやボックスジャンプで両腕を素早く上方にスウィングすることで、腕の角運動量が身体全体の上昇力に寄与し、ジャンプ高さが増大することが研究で示されている。腕スウィングにより体重心位置の上昇速度と予備動作のSSC効率も向上する。プライオメトリックトレーニングでは腕スウィングのテクニックも指導ポイントに含まれる。
Q108スタンディングカーフレイズを片足で行う(シングルレッグカーフレイズ)理由として適切なものはどれか。

A. 片足の方が腓腹筋への負荷が小さくなるため、怪我のリスクが低い
B. 片足では自体重の全負荷が一方の脚にかかるため、両足と比較して約2倍の過負荷が得られ、左右差の修正にも有効
C. 片足カーフレイズでは腓腹筋ではなくヒラメ筋のみをターゲットにできる
D. 両足カーフレイズでは絶対に達成できない可動域が片足では可能となる
正答: B
シングルレッグカーフレイズでは片足に全体重がかかるため、バイラテラル(両足)カーフレイズと同等の体重を扱った場合と比較してほぼ2倍の負荷が作業側の下腿に加わる。これは過負荷原理に基づいたプログレッションとして有効であり、また左右の筋力差がある場合の修正にも活用される。
Q109バーベルオーバーヘッドプレスで腰椎前弯が過度に増大する原因と対策として正しいものはどれか。

A. 肩関節の可動域が広すぎることが原因で、ストレッチにより悪化する
B. 肩関節(胸椎伸展・肩甲帯の可動性)の制限を腰椎の過前弯で代償している場合があり、胸椎・肩関節の可動性改善と腹圧強化で対処する
C. 腰椎前弯はすべてのオーバーヘッドプレスで必ず生じるため対策は不要
D. バーのグリップを狭めることで腰椎前弯を防止できる
正答: B
オーバーヘッドプレスで腰が過度に反る(腰椎過前弯)最も多い原因の一つは、肩関節の柔軟性(特に胸椎の伸展可動性や肩甲帯の上方回旋)の制限を補償するために腰椎を過伸展させること。対策として胸椎モビリティエクササイズ、肩関節の柔軟性改善、腹圧のブレーシング強化が有効。
Q110ヒップヒンジ動作のパターンとして正しい記述はどれか。

A. ヒップヒンジとは膝を主体に曲げる動作パターンであり、スクワットと同義である
B. ヒップヒンジは股関節を主軸として屈曲し、背中をニュートラルに保ちながら体幹を前傾させる動作パターンで、デッドリフト・RDL・ヒップスラストの基本動作である
C. ヒップヒンジでは腰椎の屈曲(背中を丸める)が最も重要な動作要素である
D. ヒップヒンジは下肢に限定した動作で体幹の関与は最小限にとどまる
正答: B
ヒップヒンジは股関節を主体として屈曲・伸展し、脊柱をニュートラルに保ちながら体幹を前傾させる動作パターン。デッドリフト・RDL・ケトルベルスウィング・グッドモーニング・ヒップスラストなどすべてのヒップ主導エクササイズの基本。スクワットとの違いは、スクワットが主に膝・股関節の同時屈曲(ニーヒンジ)であるのに対し、ヒップヒンジは股関節屈曲を優先する。
Q111ケトルベルスウィング(ツーハンドスウィング)の動作として正しいものはどれか。

A. スクワット動作(膝を深く屈曲)を主体にケトルベルを前方に振る
B. ヒップヒンジ動作を主体とし、股関節の爆発的伸展(弾道)によってケトルベルを肩の高さまで振り上げる
C. 腕の力でケトルベルを頭上まで持ち上げるエクササイズである
D. ケトルベルスウィングは常にゆっくりとコントロールされた速度で行う
正答: B
ケトルベルツーハンドスウィングはヒップヒンジを基本動作とし、股関節の爆発的伸展(ヒップスナップ)によってケトルベルに勢いを与え、腕は振り子のように前方(肩の高さ)に動く。腕で引き上げるのではなく股関節伸展の力でスウィングする。ハムストリングス・大殿筋・脊柱起立筋の爆発的パワー向上に有効。
Q112ペクトラルデック(バタフライマシン)と比較したダンベルフライの利点として正しいものはどれか。

A. ペクトラルデックの方が大胸筋への刺激が大きく常に推奨される
B. ダンベルフライは可動域のコントロールが自由であり、スタビライザー筋の動員が多い
C. ダンベルフライはペクトラルデックより重い重量を常に扱える
D. 両者に実質的な差はない
正答: B
ダンベルフライはフリーウエイトのため運動軌道が固定されず、スタビライザー筋(回旋筋腱板など)が多く動員される。また個人の肩関節形態に合わせた軌道選択が可能。ただし可動域の過剰な拡大は肩への損傷リスクとなるため、肘がベンチ面と同じ高さ程度を下限とする。ペクトラルデックは軌道が固定されより安全だが、スタビライザー動員は少ない。
Q113ロープーリーロウ(シーテッドケーブルロウ)の正しいフォームとして適切なものはどれか。

A. 引く動作の際に体幹を大きく後方に倒して反動を使う
B. 体幹を直立に保ちながら肘を真後ろに引き、肩甲骨を内転させてケーブルを胸部に向けて引く
C. グリップは常に幅広のワイドグリップのみを使用する
D. 引いたときに肩を耳の方向にすくめることで僧帽筋上部への刺激を最大にする
正答: B
シーテッドケーブルロウでは体幹をほぼ垂直(わずか前傾可)に保ちながら、肘を後方に引き、引きの終点で肩甲骨を内転(寄せる)させる。肩はすくめず、肩甲骨の下制と内転を意識することが広背筋・菱形筋への最適な刺激につながる。体幹の過度な前後動作(反動)は腰椎への負担増大と対象筋への刺激減少の両方の問題を生じさせる。
Q114フロントスクワットのクロスアームグリップについて正しいものはどれか。

A. クロスアームグリップはクリーングリップより肩・手首の柔軟性を必要とする
B. クロスアームグリップでは両腕を交差させてバーの上にのせ、手のひらでバーを支えるため手首への負担が少なく、肩の柔軟性が限られるクライアントに適している
C. クロスアームグリップはバーの安定性がクリーングリップより高い
D. クロスアームグリップは競技力向上を目的としたアスリートに最も推奨される
正答: B
クロスアームグリップ(両腕をクロスしてバーをのせる)は手首の背屈柔軟性が不要のため、肩関節・手首の可動性に制限があるクライアントに適した代替グリップ。バーの安定性はクリーングリップの方が高く、競技パフォーマンスを目標とするアスリートにはクリーングリップが推奨される。クロスアームは柔軟性改善中の移行期に適用する。
Q115バーベルカールにおけるEZバー(カーブバー)の使用目的として正しいものはどれか。

A. EZバーはストレートバーより上腕二頭筋への刺激が大きい
B. EZバーはストレートバーに比べて前腕の回外を制限し、手首関節への負担を軽減できる
C. EZバーはストレートバーより高重量が扱えるため競技力向上に適している
D. EZバーとストレートバーに実質的な違いはない
正答: B
EZバーはわずかにカーブした形状により前腕の完全回外が緩和された位置でグリップできる。これにより手首(橈尺関節)への回旋ストレスが軽減され、手首や肘の不快感を持つクライアントに適している。上腕二頭筋への活性化研究ではストレートバーの方が完全回外位でわずかに高い活性化を示すが、機能的差は小さい。
Q116マシンレッグカール(ハムストリングスカール)の正しいフォームとして適切なものはどれか。

A. 骨盤を前傾させて腰部を最大限に反らせながら行うことでハムストリングスへの刺激が増大する
B. 腰椎と骨盤をパッドに固定し(中立位を維持)、膝の屈曲動作でのみパッドを動かす
C. 急速な反動を使ってウエイトを挙上し、ゆっくり下ろすことで効果が最大になる
D. 足関節は常に底屈させた状態(爪先を伸ばす)でハムストリングスの活性化が最大になる
正答: B
レッグカールでは腰椎と骨盤をシートのパッドに密着固定し、骨盤前傾(腰反り)が起きないよう注意する。骨盤が前傾すると股関節が屈曲し、ハムストリングス(二関節筋部分)がスラックになって刺激が減少し腰部に負担がかかる。足関節背屈ではハムストリングスの遠位を伸張できる。
Q117インクラインダンベルカール(インクラインベンチ上で行うカール)の特徴として正しいものはどれか。

A. ベンチが傾斜していることで上腕二頭筋長頭のストレッチが増大する
B. インクラインカールではスタンディングカールよりも重い重量を扱える
C. インクラインベンチ上での傾斜は大きいほど上腕二頭筋短頭への刺激が増大する
D. インクラインカールでは前腕を回内(プロネイション)させて行う
正答: A
インクラインダンベルカールはインクラインベンチ(30〜60度)に背もたれて座り、腕を身体の後方(肩関節やや伸展位)に垂らした状態でカールを行う。この姿勢により上腕二頭筋長頭がより伸張(ストレッチ)されたポジションで収縮し、長頭への選択的刺激が増大するとされる。スタンディングより重量は扱いにくくなる。
Q118アブドミナル(腹部)エクササイズとして使用されるプランク(フロントプランク)の正しいフォームとして適切なものはどれか。

A. 腰椎を最大限に伸展させた状態(腰を反る)で長時間保持する
B. 肘と爪先(または膝)で支持し、体幹をニュートラルなアラインメント(耳・肩・腰・膝・踵が一直線)に保つ
C. 保持中に腹部を意識的に引き込んで(ドローイン)、可能な限り細くする
D. 頭部を下げた(頸椎屈曲)状態を維持することで頸部の安定性が高まる
正答: B
フロントプランクは体幹全体の等尺性安定エクササイズ。耳・肩・腰(骨盤)・膝・踵が一直線になるニュートラルアラインメントを保つことが目標。腰を反らせる(前弯増大)と腰椎への圧縮負荷が増大し、腸腰筋が過剰に働く。頭部は脊柱のニュートラルアラインメントの延長上(視線はやや前方の床)に保つ。
Q119レジスタンスエクササイズにおけるニュートラルスパイン(中立脊椎)の重要性として正しいものはどれか。

A. ニュートラルスパインとは腰椎を完全に平坦にした(フラットバック)姿勢を指す
B. ニュートラルスパインは腰椎の自然な前弯・胸椎の後弯・頸椎の前弯が保たれた状態で、椎間板への負荷を最小化し腰部傷害リスクを低減する
C. ニュートラルスパインの維持は下背部エクササイズのみに適用される概念である
D. ニュートラルスパインでは腰椎を最大限に屈曲させることが推奨される
正答: B
ニュートラルスパインは脊柱の自然な三弯(腰椎前弯・胸椎後弯・頸椎前弯)が保たれた状態。この姿勢では椎間板への圧力分布が均等で、脊柱周囲の筋群(多裂筋・腹横筋など)が最も効率的に働ける。デッドリフト・スクワット・ロウなどすべてのレジスタンスエクササイズで維持が求められる基本概念。
Q120エクササイズ選択における「スポーツ特異性(sport specificity)」の原則として正しいものはどれか。

A. すべてのアスリートは同一のエクササイズプログラムを実施すべきである
B. トレーニングエクササイズは競技動作に類似した関節動作・力発揮パターン・速度・可動域を考慮して選択し、競技パフォーマンス向上につながる転移を最大化する
C. スポーツ特異性の原則では単関節エクササイズのみを選択すべきである
D. スポーツ特異性は有酸素トレーニングのみに適用される概念である
正答: B
スポーツ特異性(特異性の原則)とは、トレーニングの適応は実施した動作・強度・速度・エネルギーシステムに特異的に生じるというもの。エクササイズ選択において競技動作に類似した筋群・関節動作・速度・力発揮パターンを考慮することで、競技パフォーマンスへの転移効果が最大化される。ただし基礎筋力・体幹安定・傷害予防の観点から非特異的エクササイズも組み合わせることが一般的。

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